湊総合法律事務所

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(4)遺産分割とは

 ・遺産分割前の前提問題

Q1 相続が開始された場合、相続人はどのようなものを相続するのですか。

民法896条には、「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継すると定められています。
相続財産のうち、権利を「積極財産」、義務を「消極財産」と呼ぶことがあります。積極財産には、金銭に見積もることのできる経済的価値を有するすべてのものが含まれます。
被相続人の財産に属する権利義務であっても、身元保証人の地位や生活保護の受給権といった一身専属的な権利義務については、相続の対象になりません。

 

Q2 生命保険は相続財産に含まれますか。

生命保険の保険金受取人を誰に指定するかによって、異なります。


【保険金受取人を個別的に指定した場合】
契約者が被保険者である生命保険契約について、保険金受取人を、たとえば、妻と指定したような場合をいいます。
生命保険金は、生命保険契約の契約者が死亡した場合に、保険会社が受取人として指定した者に対して支払うものですから、相続財産を構成することはなく、受取人の固有財産となります。ただし、特別受益とされる場合もあります。


【保険金受取人を「相続人」と指定した場合】
上記のような生命保険の性質から、保険金受取人の指定が「相続人」とされていた場合にも、特段の事情がない限り、保険契約の効力発生と同時に、「相続人」の固有財産となります。ただし、この「相続人」が複数存在する場合には、その人数で割った金額を取得することになります。

【受取人が被保険者より先に死亡した場合】
受取人が被保険者よりも先に死亡していた場合、保険契約者は、改めて受取人を指定することができます。また、それをしないで死亡したときは、受取人の相続人が受取人となります(保険法43条、46条)。

 

Q3 死亡退職金は相続財産に含まれますか。

死亡退職金は、相続財産には含まれないと考えられています。
もっとも、共同相続人間の実質的な平等を確保するために、特別受益として取り扱われることもあるので注意して下さい。

 

 

Q4 遺族年金や遺族扶助料は相続財産に含まれますか。

遺族年金や遺族扶助料は、相続財産には含まれないと考えられています。

 

 

Q5 墓地、位牌、系譜(祭祀財産)は相続財産に含まれますか。

祖先の祭祀財産(系譜、祭具、お墓等)は、通常の相続財産とは別に、被相続人がその承継者(祖先の祭祀主宰者)を指定されることで引き継がれます。したがって、相続財産には含まれません。
このような指定がない場合には、慣習で承継者が決まり、さらに、その慣習も明らかでない場合には、家庭裁判所が指定することになっています(民法897条)。

 

Q6 被相続人の葬式を行いました。葬式費用は相続財産となりますか。

葬儀、法要、香典返し等の葬式費用は、被相続人が死亡した後に発生する債務であるため、厳密には相続財産であるとはいえませんが、実質的には相続債務に準じた扱いがなされるものと考えられます。

 

 

Q7 遺体は相続財産に含まれますか。

遺体や遺骨は相続財産に含まれません。
遺体や遺骨は、祭祀財産(系譜、祭具、墳墓等)に準ずるものとして、祭祀主宰者に帰属させるのが相当と考えられています。

 

Q8 ローン名義人が死亡したとき、ローンの保証人の責任はどうなりますか。

ローン名義人が死亡したとしても、保証人の負っている保証債務は、ローン名義人の負う債務とは別個の債務であるので、原則として、その責任を免れることはできません。
もっとも、借り入れにあたって、ローン名義人が保険会社との間に団体信用生命保険契約などを締結している場合があります。このような場合には、ローン名義人の死亡により保険会社から融資残額に相当する保険金をもらうことができますので、その資金でローン債務を弁済することにより、保証人の責任もなくなることになります。

 

 

Q9 特別受益者の相続分とはどのようなものですか。

被相続人の死亡前に、被相続人から遺贈を受けたり贈与を受けるなどして、他の法定相続人と比較して特別な利益を享受したといえるような相続人のことを特別受益者といいます。

相続人の中に特別受益者がいる場合には、この特別の利益の評価額を遺産の額に足したものを相続財産とみなします。これを基にして相続分の割合により計算した金額から特別受益分(遺贈、贈与を受けた分)を、前渡分として差し引いた額が、特別受益者の相続分になります(民法903条1項)。
 

 

Q10 寄与分とはどのようなものですか。

ある相続人が被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与(貢献)をした場合に、共同相続人間の実質的な公平を図る観点から、その寄与(貢献)に相当する額の財産を取得させるために寄与分の制度が定められています。

寄与分は、相続人間の協議によって決めますが、協議が調わないときは、家庭裁判所が決定することになります。
寄与分の指定を、遺言で行うことはできません。

 

 

Q11 どのような事情があれば、寄与分があるといえるのですか。

民法904条の2第1項には、「被相続人の事業に関する労務の提供または財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるとき」に寄与分があるといえると定められています。
被相続人の身の回りの面倒を長年見ていたような場合や、仕事をずっと手伝っていたような場合には、寄与分があると認められる可能性があります。

 

 

・遺産分割

Q1 遺産の分割とはどのような制度ですか。

遺産の分割は、相続人が複数いる場合に、全相続人によって共有されている遺産を、各相続人の相続分に応じて分割する制度のことです。

遺産分割により、財産を共有状態から各相続人の単独所有の状態にすることを目指して行われます。

遺産の分割は、相続人が配分を受けた財産の評価額を相続分に応じる状態にする制度であり、必ずしも不動産や預貯金などの遺産に属する個々の全ての財産を相続分どおりに細かく分けて分配することを目的とする制度ではありません。
民法906条には、「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」と定められています。

 

 

Q1 遺産の分割の方法にはどのようなものがありますか。

遺産の分割には、①被相続人の遺言に従って分割する方法(指定分割)、②協議によって分割する方法(協議分割)、③家庭裁判所による審判または調停によって分割する方法(遺産分割調停・審判)の3つがあります。


① 指定分割
民法908条には、「被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託」することができると定められています。
このような遺言が存在する場合には、その指定に従って分割することになります。

② 協議分割
民法907条1項には、「共同相続人は、滋養の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その競技で、遺産の分割をすることができる。」と定められています。
もっとも、民法908条には、被相続人が「相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。」と定められています。


③ 審判・調停による分割
民法907条2項には、「遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その分割を家庭裁判所に請求することができる。

 

Q2 遺産分割はどのような基準で行われるのですか?

民法906条には、「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」と定められています。

具体的な方法としては、物をそのまま分割する方法、物を売却してその対価を分ける方法、相続人の1人が相続する代わりにその相続人が他の相続人に対して金銭を交付する方法、共有にする方法などがあります。
 

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