湊総合法律事務所

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日本型CSRの進化(2)2000年代

CSR経営への転換

このような大きな変化を経て、2003年に、いよいよ日本のCSRの元年と呼ばれる年を迎えます。
その第一号はリコーです。1月1日に社長直轄のCSR室を設置、CSR担当役員を任命したのです。そしてそれに続いて、帝人、
ボーダフォン、ソニー、松下電器産業なども次々にCSR経営への転換を決定することとなっていきました。
先進的な企業は、CSRは自社の持続的発展を促すチャンスと捉えるようにもなっていきました。
これまでの守りのCSRではなく、攻めの姿勢で、自社を持続的に発展させるために不可欠な活動と位置付けられていくように
なったのです。
 

全体最適の重視

また、それまでは、環境やコンプライアンスといった個別領域での部分最適を図るに過ぎなかったものを、その他にも、人材育成、
労働環境などを含めた全体最適を図る方向へとシフトチェンジするようになり、経営の中でCSRのみを取り上げるのではなく、
経営戦略に融合したCSRを実践する方向へとかわっていくようになりました。
 

調達基準にもCSR導入

日本企業は、それまでも環境経営におけるグリーン調達(調達先の環境経営を推進して環境負荷を削減する)を行っていましたが、
それに加えて、原材料や部品等の資材調達先についてもCSRを要求するようになりました。
例えば、松下電器産業は、中国などへの生産拠点移転に伴って、現地調達先や新規の取引先に対して、CSR調達基準を定める
ようになりましたし、食品メーカーなどは、素材や原料の安全性を遡ってチェックできる「トレーサビリティ」を導入するなどするように
なりました。
 

企業以外のCSRへの転換 

CSRへの転換を図ったのは企業だけでありません。経済団体、業界団体、金融機関、監査法人、評価機関、NPO法人、
行政機関などもCSRへの転換を図るようになったのもこの時代の大きな特徴です。
 

ステークホルダー価値観の変化

さらに、企業をとりまくステークホルダーの価値観が大きく変化するようになったことも重要です。
たとえば資家は、社会責任投資(SRI)に対して関心を高め、環境、社会、ガバナンスに配慮した投資を求めるようになりました。
 
また、消費者・顧客は、商品やサービスを見る眼が厳しくなり、社会的責任を果たしていない企業の商品等の購入を避ける
傾向も現れてきます。
そして大企業は、その取引先企業がCSR要件を充足していることを取引要件とする傾向も出てきました。
更には、学生が就職先を選ぶ際にも、就職先がCSR経営をしていることが選定の基準となる傾向も生じてきています。
 
このようなステークホルダーの価値観の変化から、経営にCSRを取り込むことが不可避の時代となってきたといって良いと思います。
 

2003年版経済同友会「企業白書」

こうしたCSRに関する認識の変化から経済同友会が、「第15回企業白書「市場の進化」と社会的責任経営」において、
「企業を社会の公器として、その「社会的責任」を広い「社会に対する責任」として捉える立場をとれば、企業経営に関わる全ての
ステークホルダーを視野に入れ、その時代の社会のニーズを踏まえて優先順位やバランスを決めるのが経営者の仕事である。」
というコメントを出すに至ったことは注目に値すると思います。

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